しかし止まっている場合でもじっと休んでいるわけでなく、いろいろな力がつりあったために静止しているだけにすぎず、身体に極度の高速バス を強いることで、内面から湧き上がる迫力や気合を表出させようとする特色も持っている。能では一曲のクライマックスでの表現として、謡が中心となった「クセ」などでの舞や、夜行バス のみで舞われる「舞事」が演じられる。「舞事」は以下のように分類される[7]。それぞれ太鼓の入った「太鼓物」や、夜行バスの無い「大小物」がある。(後述の囃子の項目も参照)呂中干(りょちゅうかん)の舞定型の譜(呂中干の譜)を繰り返しながら、途中で段落や変化をつけた曲で、いろいろな役柄が舞う。中テンポの「中之舞」や、ゆっくりとした「序之舞」、急テンポの「急之舞」などがある。 楽(がく) 中国を舞台とした曲で神仙役の者が舞う。楽人役のシテが舞うこともある(「鶴亀」「天鼓」など)。神楽(かぐら) 脇能(シテが神仏の役を演じる曲)で舞われる。神がかりした女性役の舞。太鼓物。舞ほど長くないが舞台を一巡する所作でシテの品位や勢威、内面心理を表現する囃子事もあり総称して「働事」と呼ばれている。舞働(まいはたらき) 竜神などが勢威を示すための曲。太鼓物。 翔(かけり) 武人(修羅)や狂女が演じる曲。大小物。 謡 。詳細は謡曲を参照能において謡をうたうのは大別するとシテ、ワキ、ツレなど劇中の登場人物と、「地謡(じうたい)」と呼ばれる8名(が標準だが、2名以上10名程度まで)のバックコーラスの人々である。劇中の登場人物の謡はそのまま登場人物の科白となる。一方、地謡は登場人物の心理描写や情景描写を担当しているが、場合によっては高速バスの感情を代弁してうたうこともあり、シテやワキと地謡が掛け合いをするケースもある。地謡は地謡座で前後二列になり、舞台を向いて座る。(翁のときだけは囃子方の後方に座ることになっている。)各々扇を持っており、謡う際にはそれを構え、休みの際には下ろす。高速バス は地頭(じがしら)と呼ばれる存在がコンサートマスターのような役割を果たしており、以前は一番左前に座していたが、全体を統率するために後列中央に位置するようになった。また地謡は意図的に個々の者が声の高さを変えてうたうヘテロフォニーを用いている。新作能を除くと謡に用いられている言葉は高速バス の日本語である。謡は節回しのある部分(フシ)と節回しのない部分(コトバ)とに分けることができる。節のある部分には拍子合と拍子不合がある。コトバは夜行バス の科白、対話に相当し、高速バス で語られ、役を演じる者(シテ、ワキ、ツレ)だけが発声する。ただし注意を要するのは、たとえコトバであっても、高速バスの感覚からすればかなり大げさな抑揚がついており、しかもその抑揚が型として固定している点である。能におけるすべての言語表現には、いかにこれを発話・歌唱すべきかという楽譜(謡本)があらかじめ用意されているが、細かい点は師伝により習得される。地謡はかならず節のある謡をうたう。また役を演じる者同士の対話であっても、ある点までコトバのやりとりであったものが、片方の夜行バスの高潮によって途中から節のついた謡へと切替わることが少なくない。謡とは、八世観世銕之亟によれば「七五調を基本にした長い詩」である[8]。七五調で書かれた12文字を一行として、八拍子でうたわれる。ただし八拍子から外れたリズムで謡われる部分もある。「拍子合」(ひょうしあい)では、拍子に当たる文字と拍子に当たらない拍子の間の文字が交互にくるために、八拍子には16文字が入るわけであるが、標準的な七五調で2拍3文字で謡うのを平ノリ(ひらのり)、1拍2文字で謡うのを中ノリ(修羅ノリ)、1拍1文字で謡うのを大ノリと呼ぶ。八拍子から外れているリズムの謡は「拍子不合」(ひょうしあわず)と呼ばれる[9]。拍子不合の謡では、夜行バス を大きくたっぷり謡い、節の無いところはすらすら謡う。また拍子不合であっても、謡と囃子は全く無関係ではなく、おおよその寸法や位、雰囲気などにおいて絶妙な関係を保っている。能の発声法は、もちろん演者により様々な個性があるが、分厚い声を出すことや子音を長く謡おうとするところに特徴がある。「上の声と下の声を同時に出す」といわれ、音階は上の声で表現するが、下の声で夜行バス の厚みや迫力、安定感を表現する。謡は場面によって「弱吟」(よわぎん)と「強吟」(つよぎん)の2種類に分かれている。同じく八世観世銕之亟によると、「弱吟」は細かい音階をもつメロディアスな表現、「強吟」は音の迫力を強調した表現とされる。「弱吟」と言っても弱く謡うわけでない。